こんにちはこっこです。
マツモト建築芸術祭が1/29~2/20まで開催されています。
松本市にある歴史的な建物とそこに現代アートを設置した芸術祭です。普段何気なく通っている街並みを一軒一軒訪ね歩く絶好のチャンスです。お天気に恵まれた一日、探索してきました。
ここは「かわかみ建築設計室」です。大正時代の建物です。この芸術祭のパンフレットの裏表紙ににもなっているシンボル的な建物です。設計をお願いしない限り中に入れない場所ですが、自由に出入りできて大正の面影を十分味わえました。
ここは「割烹 松本館」です。2代目が目黒雅叙園に感銘を受けて模したものだそうです。この大広間では「松本正十字教会」に展示されるはずだった「小畑多丘」さんの木像が出迎えてくれました。昭和初期の建物と現代アートのコントラストが鮮やかで、お互いを引き立てあっていました。そして割烹のスタッフさんが丁寧な接客をしてくれました。たくさんの観覧者がいる中でこの一枚は奇跡の写真となりました。
ここは白鳥写真館です。「あれ?いつの間に化粧品店になったかな?」とよく見ると白鳥慎太郎さん(写真家)の巨大な作品でした。私の写真技術が悪いのでルージュの発色が悪いですが、真っ赤な口紅から赤い煙が象徴的に出ていました。小ぶりの建物ですが、他を圧倒する十分な迫力がありました。感動して見上げてしまいました。
「上土劇場」は昭和時代に映画館として建てられました。芸術祭で舞台に同じく白鳥真太郎さんの五枚の巨大な写真が設置されていました。一枚一枚が強いメッセージを送ってくるようで引き込まれました。まるで一本の映画を見終わったような気分で劇場を後にしました。
車社会になって建物をしっかりと見入ることも減ってしまいました。この機会にじっくり見させていただきました。食べ物ではファストフード、衣類ではファストファッションが流行り出し、いわば使い捨てです。住宅もだんだんとその傾向が出てきました。20年間 雨風がしのげれれば良し。それを過ぎたら新時代にふさわしい物に建て替えようという考え方です。
ここに点在する建物は 持ち主のただならぬ熱き思いを受けながら建築されたこと、そしてその思いを汚さぬように代々の人々が守ってきたことを如実に物語っていました。使い捨て文化とは一線を画すかのようでした。
だからこそ、素晴らしい現代アートと対峙しても一歩も退かない潔さがありました。
マツモト建築芸術祭は20ヶ所の建築と芸術品があります。まだまだ見切れないほどです。
最後までお読み下さりありがとうございました。